2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「かる〜いコミュニケーション」の奇妙さとその克服可能性

大森美香論は相変わらず放置したままだが、 とりあえず、久しぶりに連続的に別の内容を投稿してみる。 「かる〜いコミュニケーション」について コミュニケーションが自己と他者との意思疎通の役割を果たすとすれば、 そこに「軽い」や「重い」などの度量は …

「他者の他者」とはどういうことだったのか

大森美香論は実は散々だらだらと書いて未完なのだが、 とりあえずそれは置いておくとして。 ふとひらめいたことが、どうしても書き記しておきたかったことなので、 こちらを優先する。 じぶん・この不思議な存在 (講談社現代新書)作者: 鷲田清一出版社/メー…

大森美香脚本作品のケーススタディ

本章では前章を受け、 「きみはペット」、「風のハルカ」、「マイ☆ボス マイ☆ヒーロー」の ケーススタディを通し、大森美香の世界観を見てみることとする。 「きみはペット」 本作は、2000年より連載が開始された小川彌生の同名の漫画を原作とし、 2003年4月…

テレビドラマにおける「親密性の変容」と大森美香作品

昨年度の連ドラで個人的に特に印象に残っているものは、 「プロポーズ大作戦」である。 今作は、主人公の健(山下智久)が これまでずっと好きだった幼馴染の礼(長澤まさみ)の結婚を阻止すべく 過去にタイムスリップするというストーリーだが、 今作の面白…

大森美香のジェンダー観

以上の三作品を通してみたとき、大森作品の展開において いくつかの事件が作品中で起こることによって、 登場人物たちの関係性が変容していくことが描かれていることがわかる。 まず作品の核になっているのは、「秘密」とそこからの解放である。 たとえば、…