次世代を担う人材の条件

ここ最近、OB/OGと交流する機会が何度かありました。
今日はそこで感じた話をしてみたいと思います。


ひとつは、ある授業でのOGさんの講演にありました。
講演は、そのメーカーの紹介と
在学生からの就活などの質問に答える形のものでした。
彼女のその話からは、
近年の大手企業、特にホワイトカラー労働者の実態が
具体的に浮かばれてきて非常に興味深いものでした。

ただ、ここで注目したいところは
彼女の仕事への姿勢です。
某大手企業に勤め始めて2年間弱の中で、
さまざまなやりがいをも感じるが、
たくさんの知識を覚えなければならないしんどさをも感じる、
という話も講演でされていました。

そんなに辛い仕事なのに
なぜ彼女はその辛さを乗り越えることができるのでしょうか。
その答えを、所属するサークルのOB/OG会で
OB/OGの方々と交流をした際に私は見つけました。

彼ら/彼女らから得られたことは、
このサークルの現状を踏まえた、方向性のアドバイスでした。

彼ら/彼女らに今運営上で抱える悩みを打ち明けると
なぜか彼ら/彼女らは私たちに
悩みの答えだけでなく、答え以上のものを教えてくれます。
「こうしたらいいのではないか。」
「いやもっとこうしたらいいじゃないか。」
あーするのもいいなぁ。」
その彼ら/彼女らのクリエイティヴィティには
脱帽するばかりでした。


そのクリエイティヴィティはどこから来ているのでしょうか。
サークルの創成期を担った彼ら/彼女らは、
ゼロから全てをはじめなければなりませんでした。
全て自分たちでアイディアを出さなければならない中で、
時には激しい議論をぶつけ合いながら、
また、多額の資金をも献上しあったこともあったそうです。
自らの思いを現実にしたい、
そんな彼ら/彼女らの強い信念に基づいて、
次第にこのサークルは築き上げられていったのしょう。
彼ら/彼女らのクリエイティヴィティは
そのような試行錯誤から生まれ出た賜のようです。
もちろん、彼ら/彼女らは
卒業後は各界で最前線で頑張っていらっしゃいます。

それでは、先ほどのOGさんはどうでしょうか。
その鍵は彼女の、キャリア形成の考え方にありそうです。
将来はその世界のスペシャリストになりたい、
と彼女は述べていました。
私がこれまで述べてきているように、
自分を高めようという意欲さえあれば
どんな困難でも乗り越えられるはずです。
彼女が仕事の辛さを乗り越えられるのは、
その仕事への前向きさにあるようなのです。

次世代をさまざまな意味で設計しそれを実行することは、
たやすいことではありません。
そこには、新鮮なクリエイティヴィティと
その設計を実行しようという強い行動力が求められます。
彼ら/彼女らから得られた教訓は、
それらの能力・意欲を身につけるには
多大な努力が必要なようである、ということなのです。


次世代を担うべき人材の彼ら/彼女らの背中を追いかけるには
私たちも彼ら/彼女ら以上の努力が必要となります。
大学生活、それは4年間という非常に短いものである一方で、
さまざまに可能性を秘められた、
私たちに与えられた貴重で限られた時間であるといえるでしょう。
この時間を最大限に有効活用し、努力を重ねながら、
私たちも次世代のこの社会を担う人材となりたいものです。